肩こり
首筋から肩の間の筋肉の緊張がつづき、それによる不快感、痛みを肩こりといいます。これは病名ではなく、いろいろな病気からおこる症状なのです。肩こりの原因には次のようなものが考えられます。
(1) 姿勢が悪い、運動不足、ストレス、不眠などで、筋肉の疲労によるものが多い若い 人の肩こり
(2) 変形性頸椎症、頸椎椎間板ヘルニアなどの頸部の老化現象によるものが多い中年以後の肩こり
(3) 心臓病、高血圧、目や耳や歯などの病気からくる肩こり
(4) 肩関節周囲炎などの肩の病気からくる肩こり
症状・診断
朝起きたとき突然の頸部の激痛のために、首を動かすことができない状態、 中年期におこることが多いものです。夜間の寝返りで老化変性の始まった頸椎が無理な姿勢や運動のために、椎間関節の不適合を生じておこる症状と考えられていま す。首をねじる運動はわずかにできますが、前と後ろへ曲げる運動は痛みがあって強く制限され、側頸部に圧痛もみられます。頸部の朝方の激痛と運動制限の特徴から診断は簡単です。
治療
頸部に厚く包帯を巻き、安静にします。圧痛部への局所麻酔薬の注射で劇的に痛みがとれることがあります。通常2~3日で痛みは軽くなります。1週間以上もつづくときは、頸椎の腫瘍や炎症を考えなくてはなりません。