内反足
内反足とは、足部が内返しの状態に変形したもので、足の先天性形態異常のなかでもっとも多くみられます。男性に多く、また片側性より両側性のものが多いようです。子宮内での胎児の足の位置が関係するという説もありますが、真の原因は不明です。
原因
生まれたときから足部の内返しの変形が認められ、この変形を放置する と、足の外縁をついて歩くようになり、ひどくなると足の甲で歩くようになります。
治療
生後3~4か月以内の新生児では、足部の軟部組織が伸展性に富み軟らかいので、できるだけ早く矯正ギプス包帯を巻き、十分な矯正が得られるまで1週ごとにギプスを巻きかえます。その後は矯正位を保つために特殊な副子(デニスブラウン 副子)を装着し、歩行を開始したら矯正靴をはくようにします。矯正ギプスで十分な矯正が得られないもの、またいったん矯正されても、その後に変形が再発したものや、治療の開始が遅れた年長児では、手術療法が必要になります。
医師のかかり方
新生児の足に内返しの変形があり、足関節の背側への屈曲が制限されているのがわかったら、整形外科医の診察を受けることです。この変形は、早期の矯正ギプスでかなり改善されるものです。しかし、いったん矯正されても、その後に変形が再発するものがかなりあるので、十分な経過観察をつづけること。また変形が強い場合には根気のいる治療が大切です。